プロンプト、それはAIにとっては切っても切り離せないものです。
AIは現代のテクノロジーの中で非常に重要な役割を果たしていますが、その中でも特に重要なのが「プロンプト（prompt）」と呼ばれる命令文になります。
今回は、プロンプトとは何か、そしてなぜそれが重要なのかをわかりやすく解説していきます。
プロンプト（呪文）とは？
まず、プロンプトとは何かを初心者でもわかりやすく説明していきましょう。
プロンプトとは簡単に言えば、AIに与える指示や命令文のことです。
例えば、あなたがAIに何かを尋ねたり、何かを依頼したりする際に使う言葉や文章が”プロンプト”になります。
このプロンプトを使うことで、AIはその指示に従って情報を処理し、適切な応答や行動を取ることができるようになります。しかし、指示や命令文が曖昧な場合は、AIは指示を理解出来ず、イメージ通りの結果を反映してはくれません。
画像のようにAIには、しっかりと命令文を提示してあげて明確に「何をして欲しいのか？」を命令してあげる必要があります。
なぜ呪文と呼ばれるのか？
なぜプロンプトが”呪文”とも呼ばれているのかは所説ありますが、大まかに以下の通りです。
- プロンプトの数や種類の組み合わせ次第で無限の可能性があるため
- 英単語の羅列が呪文のようだから
- 「プロンプト（prompt）」より「呪文」のほうが呼びやすいため
理由は様々ですが英単語の羅列が呪文のようで尚且つ、魔法のように文字から作品を創り出すといった意味合いが強いため呪文と呼ばれている節があります。
「プロンプト」とは、AIと対話する”言語”そのもの！
プロンプトとは、AIが私たちとコミュニケーションを取るための言語であり、私たちの意図や要求を正しく理解し、適切に対応するために不可欠なものです。プロンプトを使って的確な指示を与えることで、AIはより効率的に問題を解決し、私たちのイメージ通りの注文を再現してくれるようになります。
世界的に有名なchatGPTは日本語の文章からプロンプトを読み取ってもらえますが、イラスト生成AIにおいては会話文からではなく、基本的に英単語を羅列したプロンプトを読み取ることになります。
そのため、指示者の私たちがが的確にイラストのイメージを英単語で伝えなければ、イメージ通りの作品には仕上がりません。プロンプト一覧などを活用してイメージ通りの作品に仕上げていくことが大切です。
プロンプト例
さて、実際に具体的なプロンプトの例を見てみましょう。例えば、AIに「メイド服の女の子を描いて」と尋ねる場合、これをAIでも分かるような命令文（プロンプト）にする必要があります。今回はわかりやすく日本語訳にしてありますが、実際に行う場合は英語表記になります。
このプロンプトに対して、AIは命令文から指示要素を取得し、適切な内容を返します。また、プロンプトは単純な質問だけでなく、複雑のタスクや問題に対する指示も含むことがあります。例えば、「メイド服➡チャイナ服」というプロンプトを与えると、AIは新たに服装が違うイラスト・画像を生成することができます。
プロンプトは大きく分けて2種類
【プロンプト】➤画像に落とし込みたい内容
| 単語 | 意味 | 効果 |
|---|---|---|
| blonde hair | 金髪 | 髪が金髪になる |
| Long Hair | ロングヘア | 長髪になる |
| 1 beautiful woman | 美しい一人の女性 | 1人の女性を出す |
【ネガティブプロンプト】➤画像から除去したい内容
| 単語 | 意味 | 効果 |
|---|---|---|
| low quality | 低品質 | 高品質に出力 |
| exposed skin | 露出した肌 | 肌の露出を防止 |
| out of focus | 焦点が合っていない | ピントを合わせる |
これらの二つのプロンプトを掛け合わせて一つのイラストに仕上げていきます。
複数の髪色や髪型を指示した場合は、前に記入したプロンプトが優先され、後ろのプロンプトは優先度が下がりることを覚えておきましょう。そのため、「blonde hair(金髪),Black hair（黒髪）」の順番で入力した場合は、金髪の出力優先度が高くなり片方の髪色しか出力されません。
➀はAIの中で「金髪＞黒髪」の優先順位となり、黒髪の女の子は出力されませんでした。複数人の髪色を指定する場合は少しばかり工夫が必要なので注意しましょう。
また、②のように人数の指定がない場合、金髪と黒髪の女の子二人になって出力される場合があります。その際には「A girl」「1girl 」「solo」といった一人を表示させやすくするプロンプトを組み込んであげると解決できますので色々と試してみてください。
プロンプトを扱う際の注意点
プロンプトを使う際には、いくつかのポイントに注意する必要があります。
まず、プロンプトは明確で具体的であることが重要です。AIが正しく理解しやすいように、わかりやすい言葉で指示を与えることが大切になります。適切な情報を含んだプロンプトを与えることで、AIがより正確な結果を提供できるようになるのです。
さらに、プロンプトには柔軟性を持たせることも重要です。例えば、Aのプロンプトを使うと表示がおかしくなる場合、Bの似た意味合いのプロンプトを活用すると上手くいく場合があります。これはAIが与えられた指示に対してスペルの意味合いが理解できず、出力を失敗してしまうケースがあるため、柔軟に対応するときちんと出力されやすくなります。
網タイツを履かせる場合でも、同じ意味の二種類のプロンプトがあるので、よりイメージに近い方のプロンプトを使用するとよいでしょう。
①「網タイツを履かせる（Ami tights）」➡失敗
②「網タイツを履かせる（Fishnet tights）」➡成功
このように、プロンプトの種類を柔軟に変えることによって良い結果を生み出すことができるようになります。
まとめ
いかがだったでしょうか？
「プロンプト(呪文)」とは、AIに指示するための命令文であり、AIとのコミュニケーションを取るための言語になります。私たちが思い描いている結果をプロンプトで言語化し、AIに伝えることで初めてイメージ通りのイラストを作成することができるのです。
プロンプトを使いこなすことが出来れば、自分の思い描いた作品を生み出すことも可能です。数や種類の組み合わせ次第では、全く違った作品になるAIイラストは一種の独自性を持つ創作物と言っても過言ではないでしょう。
これからAIイラストを始める方は、プロンプトの組み合わせを試行錯誤しながら上手に活用してみてください。
